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うちのむぅがドSなのか口が悪いのか微妙な件ww

第14章 タチの悪い女 <夏休み特別編>

チャイムが鳴り、むぅの母親の嬉しそうな声と共に、賑やかな声が近付いてくる。


「煌太ぁ、居るんでしょ?」

「音羽ぉ♡」

むぅの家のリビングへと入ってきた音羽に、飛び付く煌太。


「暑苦しいから離れて!」

「音羽〜」

すぐに引き剥がされ、シュン…と項垂れる。


「年上彼氏の癖に、犬みたい!」

ムッとして顔を上げる煌太。

睨み付けた先にいるのは、音羽の姉の蘭だ。



4月から、むぅと蘭の通う高校に入学した音羽。

半月と経たないうちにボランティアで病院へと行き、将来は看護か介護の仕事に就きたいと塾に通い始めた。

そこで知り合った煌太と惹かれ合い、付き合い始めて2ヶ月になる。



「お前こそ、音羽より年上とは思えないな! フワフワしてて、地に足が着いてない感じがする!」

「なっ⁉︎ 」

蘭と煌太の低レベルな言い争いに、冷めた瞳を向ける音羽。

その隣で、

「ぶっ…煌太、表現が上手いな」

「むぅ‼︎ 」

吹き出したむぅに、蘭は頬を膨らませた。


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