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うちのむぅがドSなのか口が悪いのか微妙な件ww

第14章 タチの悪い女 <夏休み特別編>

フッ…と緊張が解け、むぅの口元が綻ぶ。


「………待つよ」

「え?」

「蘭がその気になるまで」

本当はまだ熱は収まらないけど…腰だけを引いた可笑しな体勢に笑えてくる。


「……むぅ!」

グッと蘭に抱き寄せられた腰を、むぅは慌てて引く。

勢いよく引いたせいで少し離れた距離を、蘭が寂しそうに見つめた。


「だけど……だから、あんま煽んな!」

「煽る?」

キョトン…と、本当に意味がわからないと首を傾げる蘭。


「何でもない」

本当にわからないのだろうから仕方ない。

だけど、

(本当にわからないって…タチ悪いな)

零れそうになるため息を必死に飲み込む。


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