テキストサイズ

ミルクティーひとつ。

第1章 アイスコーヒーふたつ。

「あ、てかさあんたオレのこと覚えてる?」

もぐもぐと互いに黙り込んで食べていると、ふとそんなことが思いついた。

「…2週間前の相手か」
「ああ、覚えてたんだな」

きっと忘れられていると思ってた。

彼等にとっては、オレたちなんてただのそこらへんにある石ころ同然なのだから。

「忘れるわけがないのだよ。オレたちに必死で挑んできたお前は特に、な」

「え」

オレは悔しかった。
多分、あの試合の後悔しいなんて思ったのはオレだけだったんじゃねーの?なんてことも思っている。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ