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「今まで大変お世話になりました！」

目には涙を浮かべ、深々と頭を下げるセルス。

「何かあったら何でも相談していいのよ。だってセルスは私の大事な息子なんですからね。」

捨てられた自分を拾い育ててくれた孤児院の院長さんは優しくセルスの頭を撫でてくれた。

「では、行ってきます！」

そう言って手を振りセルスが向かう場所とは、騎士を育成する学校だ。

騎士学校とは、15歳以上なら誰でも入学試験を受けれるが、倍率も高いうえに基準を満たす試験者が少ない場合、定員数取らない学校だ。

なぜセルスが入学出来るかというと、今から3ヶ月ほど前に、とある少女との出会いだった。