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Solitude lonel

第1章 やけに長い一日

~半年前~

「ただいまー!!!……って誰もいないか・・・」
そう言って家に入ると

「うわ!?お父さんいたの!?」
暗い顔をした父がいた。

私の父は、金遣いが荒くて借金まみれのあまり良いとは言えない父だ。借金取りだってしょっちゅう来る。
でも私自身は父のことを恥だなんて思ったことは一回もないし、むしろ自慢できる父だと思っていた。

「お母さんは?仕事?」
そう聞くと、お父さんはふるふる、と首を振った。

「じゃあ買い物?」
また首を振る。

「え?じゃあなーに??」
すると机の上の一枚の紙をつついた。

「え?」
なんだろうと思って紙を手に取る。

すると"耐えられません。ごめんなさい。"と書いてあった。

「は?」
思考が回らなくって不抜けた声を出してしまった。


……

えーと




つまり?


お母さんは逃げた?


……



「まじかあぁ--!!!!?」
私の悲痛が家中に響いた。

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