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「だって、冗談でしょ?」

第1章 「失恋なんて、ハバネロと同じくらい辛(から)いから」

「......ふざけんな...っ」

涙を目にいっぱい溜めながら、カレーライスをほおばる。

「大丈夫?辛かったら無理しなくていいんだよ?」

店員のおばさんが心配そうに私の顔を覗き込む。

「らいりょーむれす!(大丈夫です!)」

勢いづけてカレーを完食すると、代金を払って店を出る。

「ありがとう!またおいで!」

まだどこか心配そうにしているおばさんに軽く手を振ると、私は家に向かって歩き出す。

失恋は甘酸っぱいとか言うけど、あんなの嘘だ。

辛い。辛いとかいてカライと読む。

絶対これ。

そこに涙のしょっぱさが相まって、もうグチャグチャの気持ち悪い味になる。

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