冴えかえりつつ 恋
第5章 春休み
キキーーーィッ!
「遥暉 ‼」
「上出先輩ー‼」
「遥暉、お待たせ!
こんにちは、岡田さん。」
上出が到着した。
飾ったところがなく無駄のない動きが、男からみても見惚れてしまうような男らしさ。
表情の変化が少ないところや声質がそう感じさせるのか、年齢よりクールに見える。
自転車のスタンドをたてながら声をかける上出の手にはずっしりとしたコンビニの袋。
「こんにちは。」
泰弘が挨拶すると、昨日とはうって変りフレンドリーに声をかけてくる。
「10時のおやつ。
コンビニおにぎりですけど、岡田さんもどうですか?」
「あ、もうそんな時間?」
泰弘が携帯で確認しようとすると、可笑しそうに遥暉が答える。
「はい、きっちり10時です。」
「ほい、おしぼり。」
上出はさっさと泰弘と遥暉におしぼり袋を配り、コンビニ袋をのぞきながらおにぎりのメニューを読み上げる。
「しゃけ、高菜、梅干し、めんたい、おかか・・・、わぁ。」
泰弘と遥暉の間からアトムが顔を出し、上出を驚かせた。
「あ、こらアトム駄目だぞ。」
泰弘がリードを引きおとなしくさせる。
「ゴールデンレトリバーですね。可愛いなぁ。
後でお前にも分けてやるからおとなしくしてろ。
岡田さんも、飲み物もあるから勝手に選んでください。」
矢継ぎ早に話す上出におされてしまう。
昨日はあんなに警戒されていたのに、この爽やかさは何だろう。
「遥暉 ‼」
「上出先輩ー‼」
「遥暉、お待たせ!
こんにちは、岡田さん。」
上出が到着した。
飾ったところがなく無駄のない動きが、男からみても見惚れてしまうような男らしさ。
表情の変化が少ないところや声質がそう感じさせるのか、年齢よりクールに見える。
自転車のスタンドをたてながら声をかける上出の手にはずっしりとしたコンビニの袋。
「こんにちは。」
泰弘が挨拶すると、昨日とはうって変りフレンドリーに声をかけてくる。
「10時のおやつ。
コンビニおにぎりですけど、岡田さんもどうですか?」
「あ、もうそんな時間?」
泰弘が携帯で確認しようとすると、可笑しそうに遥暉が答える。
「はい、きっちり10時です。」
「ほい、おしぼり。」
上出はさっさと泰弘と遥暉におしぼり袋を配り、コンビニ袋をのぞきながらおにぎりのメニューを読み上げる。
「しゃけ、高菜、梅干し、めんたい、おかか・・・、わぁ。」
泰弘と遥暉の間からアトムが顔を出し、上出を驚かせた。
「あ、こらアトム駄目だぞ。」
泰弘がリードを引きおとなしくさせる。
「ゴールデンレトリバーですね。可愛いなぁ。
後でお前にも分けてやるからおとなしくしてろ。
岡田さんも、飲み物もあるから勝手に選んでください。」
矢継ぎ早に話す上出におされてしまう。
昨日はあんなに警戒されていたのに、この爽やかさは何だろう。