冴えかえりつつ 恋
第7章 電車通学
春休み中に何度か遥暉と一緒に出かけた。
特に発作もなく以前通りのように感じつつ、どこか身構えてしまうのは、遥暉の変貌にあった。
何度かプールに行った際に見た遥暉の身体は、筋肉が落ち華奢になった。
少し身長が伸びたようだが、それが一段と薄くひ弱にみせた。
無邪気な笑顔で元気一杯に上出の後を追ってきた子どもっぽさも消え、新雪のように白い肌が綺麗な顔立ちを引き立てていた。
中学時代 ‘人魚姫’ とあだ名されていたが、あの頃より今の方が姫のイメージにより近いかもしれない。
隣を歩く後輩の姿はとても綺麗で、まとっている空気が優雅で清々しい。
気品があるとはこういう様をいうのかもしれない。
まして名門私立の制服を着た遥暉は、まるで知らない者のようで居心地の悪さを感じた。
―――遥暉もやっぱり『みえない人々』なんだな。
特に発作もなく以前通りのように感じつつ、どこか身構えてしまうのは、遥暉の変貌にあった。
何度かプールに行った際に見た遥暉の身体は、筋肉が落ち華奢になった。
少し身長が伸びたようだが、それが一段と薄くひ弱にみせた。
無邪気な笑顔で元気一杯に上出の後を追ってきた子どもっぽさも消え、新雪のように白い肌が綺麗な顔立ちを引き立てていた。
中学時代 ‘人魚姫’ とあだ名されていたが、あの頃より今の方が姫のイメージにより近いかもしれない。
隣を歩く後輩の姿はとても綺麗で、まとっている空気が優雅で清々しい。
気品があるとはこういう様をいうのかもしれない。
まして名門私立の制服を着た遥暉は、まるで知らない者のようで居心地の悪さを感じた。
―――遥暉もやっぱり『みえない人々』なんだな。