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－－－俺でいいのか？



遥暉は応えるように重ねた上出の手を取って愛し気に頬ずりした。



上出は両手で遥暉の頬を包みキスをした。



暗闇でよく見えなくて少し唇から外れた。


もう一度丁寧に口づける。


今度はちゃんと唇が重なった。



思いが伝えられたとホッと体を離そうとした上出に、遥暉が圧し掛かり、上出が挙げた声は遥暉の唇に吸い込まれた。


「ちょっ、ま―――っ」


唇に吸いている。

遥暉の小さな体のどこにこんな力があるのか、がっちりと上出の頭を抱え込むように激しく唇をむさぼって来る。


「ン、んんっ」


遥暉の不慣れなキスは、息継ぎさえさせてもらえず、さすがの上出もだんだん押されて後ろに倒れ込んだ。


「っ、はぁ」


上出を組み敷く形で遥暉が覆いかぶさっていた。


「嬉しい。先輩、好きです」


上出の胸に顔をうずめて、熱に浮かれたように呟き続ける遥暉。






－－遥暉は時々とても大胆だ。

　　　　この潔さが心地よい。





上出は細い体を抱きしめサラサラの髪を鬆かし撫でながら、遥暉の声を聞いて心地よい眠りに落ちていた。