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Destiny

第15章 想定外

鹿だけでなく、猪やタヌキも見つけた

そのたびに私が興奮するもんだから、竜司さんはずっと肩を震わせていた

運転に集中できないからやめてくれと言われたけど、別に動物を見て驚いただけであって、笑わせてるつもりは更々ない


「着いたよ」

竜司さんは駐車場に車を止めた

高原…?

車から降りて歩いてると、ちらほらとカップルや家族連れの姿が見えた

「竜司さん、ここで何するの?何にもない…」

「まぁまぁ、座ってよ」

私たちは芝生に腰を下ろす

見れば、居る人はレジャーシートを広げたりしている

………?

よくわからないまま、竜司さんと芝生に座り、ただ会話をしていた

だんだんと辺りが暗くなってきた

何気なく上を見ると

!!

星!

まだほんのり明るさが残っている空でも、私たちの住むところよりも星がよく見えていた

「竜司さんっ」

竜司さんを見ると、竜司さんも空を見上げていた

「ここ、星がよく見えるスポットらしいよ」

「適当に来たのによく知ってましたね」

「だって、途中にここのこと書いてある看板出てたもん。結衣ちゃんは動物に夢中で気づかなかったみたいだけど」

クスッと笑いながら竜司さんが言った

どうせ子供ですよ~


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