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Destiny

第15章 想定外

次の瞬間、私の唇に柔らかいものが触れた

触れてたものが離れると同時に部屋が明るくなった

慌てて私は立ち上がり、竜司さんも立ち上がって転がったビールを拾った

さっきの…

指で自分の唇に触れてみる

キ…ス?

さっきの感触を思い出し、顔から火を噴きそうになった

「ごめん」

えっ?

振り返ると、拾ったビールを冷蔵庫にしまった竜司さんが困ったような顔をして言った

「もう寝ようか」


寝る支度をし、互いに背を向けてベッドに入った

『ごめん』

さっきのセリフが頭をリピートする

何で謝るの?

ついキスしちゃったから?


背中に竜司さんのぬくもりを感じるのに、こんなに近くに居るのに、竜司さんを遠くに感じた

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