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Destiny

第16章 気持ち

ん?竜司さんが私に声をかけたのは親切心だけじゃないってこと?

「あんたねぇ。キスまでされといてわかんないわけ?」

「だって『ごめん』って言われたし…」

加奈子は大きなため息をついた

「それはただ単に『つき合ってないのに手を出しちゃってごめんなさい』でしょ。深い意味なんてないわよ。考えすぎ」

そう言うと、加奈子は店員さんを呼び、お酒を注文した

「ちょっと避けられてる感もあるよ?」

「それはまたうっかりキスしちゃわないようになんじゃないの?」

えーっと…

加奈子にいわれたことを整理する

えっ!

「私のこと好きって事!?」

思わず大きな声を出してしまった

「やめてよ。でかい声で。変に誤解されるじゃない」

加奈子が怪訝そうに言ったので、慌てて周りを見ると、こっちをチラチラ見てる人が何人か居た

ごめんなさい…

「なら何で何も言ってこないのよ?」

声のトーンを落として言った

「結衣だって何も言ってないでしょ?それに結衣が篠田さんのこと知らなかったのに、いきなり言えるわけないじゃない」

え?えっ?えええええっ!?

竜司さんが私のこと好き?


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