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神々の悪戯-短編集-

第1章 case1、アポロン×ハデス

「アポロン…本当に良いのか?」

「ハデスおじさん…するなら早くしてよぉ」

二人がこんなやり取りを何度も繰り返しているのは理由があった。

「俺と…せ…接吻をすると…不幸になるぞ」

ハデスは正直怖かったのだろう。
アポロンとハデスの関係は甥と叔父。
それ故に、叶わぬ想いを二人は抱えながら生きてきた。

ハデスは人を…いや、アポロンを不幸にする事が一番怖かった。
近寄るだけで不幸にしてしまう。
そう思い込んでいる彼にとってはキスはアポロンを不幸へと誘う最大の原因に成りかねない。

「おじさんがしないなら僕からするからね?しちゃうんだからね?」

ハデスとの距離を縮めてアポロンは顔を近付けた。

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