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嘘でもいいから

第6章 行き場のない想い

私が立ち尽くしていると…


「優花ちゃん。
ほら、そんな困った顔してないで。
まずは腹ごしらえだよ。
はい、メニュー」


「困った顔…」


ふとお店の窓ガラスを見ると
わかりやすく困った顔をした
自分が映っていた。

そんな自分が滑稽で
思わずプッと笑ってしまうと…
少しだけ気が楽になっていた。


せっかく想さんが来てくれたんだ。
想さんは私なんかよりずっと
大人なんだし…
全部は話せないけど…できるだけ
正直に、ちゃんと話そう。


とりあえず注文した野菜のリゾット…
目にしてみるとお腹が猛烈に空いてきて
私は夢中で食べていた。

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