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嘘でもいいから

第9章 重大な間違い

『いらっしゃいませーー!』


私たちは注文したカフェオレを
2つ持って、窓際の席に着いた。


「隼人…今さら…何?
彼に変な風に思われちゃう…
それに私は隼人に言いたいこと
別に無いし…」


私は詳しい説明とか謝罪とか
聞きたくなかった…
想さんのことが大好きだけど
隼人はやっぱり特別で…

あの時つけられた大きな傷は
私の真ん中に常にある気がしていた。
そして今、それが疼き出す…


「優花…ごめん!本当にごめん!
俺…何も話してなかったし
謝ってもいなかったし
あとお前が不倫してるならと思って…」


「ねぇ、隼人…私、向井さんの話
そんなにしてたっけ?」


「俺の話、聞いてくれ…」


嫌だけど本当は知りたい…
私は覚悟を決めた。

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