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嘘でもいいから

第5章 初めてを貴方に

「………あの…
じゃあお詫びはいいですから…
これを誕生日プレゼントにして下さい。
それで金曜日はもう…」


「あれ?
優花ちゃん酔っぱらってたし
もう忘れちゃったのかと思ってたのに…
覚えてくれてたんだね。
しかも日にちまでしっかり…
俺、ちょっとは期待しちゃうよ?」


え…恥ずかしいっ…!
でも図星だ…

困ったと思いながらも、
こうして向井さんと話していると
やっぱりドキドキ…するし、
なんだかんだと金曜日のことばかり
考えているのは事実だし…


私は唇を噛みしめて俯いた。


そんな私を向井さんはしばらく
見つめていたけれど…
今度は全く違う声音で語りだす。

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