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☆短☆編☆集☆[新・続]

第1章 家出少年×一匹狼

☆ムツキ目線☆



浴室に着くと、お兄さんがバスタオルとTシャツを持ってきてくれた。



「分かんなかったら呼んで」



そう言って、お兄さんが浴室から出ようとした。



え、行っちゃうの?



「お、お兄さん」



「ん?」



お兄さんは僕の声に振り向いて、頭をぽんぽんと撫でてきた。そして僕をじっと見詰める。



「どーした?」



「あのね、一人嫌
お兄さんも一緒がいいの...」



僕は下を向き、お兄さんの裾を握り締めながら、もじもじと答えた。



僕を一人にしないで



一人は怖い



顔を上げて、お兄さんを見詰めながら必死に裾を掴んで離さなかった。困らせちゃいけないのに、我が儘なんて言っちゃいけないのに。



でもお兄さんが側に居ないと不安なの。



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