
失恋少女のアバンチュール
第4章 海のハプニング!
ゆっくりと休み目を開けると辺りは夕焼け空になっていた。
窓から外を見ると真っ赤な太陽が水平線に沈み始める頃だった。
「キレイ…。」
下の浜辺には一組のカップルが散歩をしている。手を繋ぎ仲良さそうに何かしゃべっている。
立ち止まると彼女は笑いながら語りかけ、彼は彼女にキスをしている。
何故かその光景が、前に渉と散歩した海岸での思い出と重なってしまった。
急に見ていた視界がぐにゃりと歪んでしまう。慌てて手で目元の涙を拭った。
「あー、もう!渉の事思い出してどうするのよっ!
忘れるために来たんじゃない…。」
気分を変えようと夕食を食べにレストランに向かった。
レストランでは、美味しいご飯がたくさん出て、ショーが行われたり楽しい時間を過ごすことが出来た。
今日は早く寝て明日は、1日海で過ごそうかな。そう決めると部屋に戻り、今回の旅行の為に買った水着を出してからシャワーを浴びる。
引きこもりな生活をしていたから体力もなく、シャワーを浴びてベッドに横たわっていると自然と瞼が重くなった。
今度の夢には初めて、渉ではない誰かが出てきたけど誰なのか分からないままだった。
