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失恋少女のアバンチュール

第4章 海のハプニング!




休んでいる内に南国の暑さからか、汗が滲んでくる。
そうすると自然と水が恋しくなってきた。


「樹さん、海入ってきましょう?」

「そうだね、行こっか。」


羽織っていたパーカーを脱いでパラソルの下に畳んで置くと、可愛い浮き輪を持って待つ樹さんの元に走って向かった。


「きゃっ、水も冷たくて気持ちいい〜っ!」

「ふふっ、子どもみたいで可愛い。」


しゃがんで水を掬って遊んでいると後ろに立って呟く樹さんを振り返る。


「子どもみたいってヒドイです。」

「聞こえちゃった?悪い意味で言った訳じゃないよ?」


慌てて弁解する樹さんが面白くてつい、笑ってしまった。


「ふふっ、怒ってないですよ?私。」

「騙したの?千晴ちゃんってば。」



ニコッと笑顔見せるけれど、その笑顔…顔が笑ってない!!


「そんな悪い子にはお仕置きだね。」

私に浮き輪をつけると、紐を引いて泳ぎながら海水浴客が少ない海岸まで来てしまった。



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