
あんたに処女は渡さないんだから!
第8章 好き……
「ちゃんと僕の話を聞いてください。」
「……。」
「僕が好きなのはユキ先輩だけです。
二年前も今も。」
「じゃぁさっきのあれはどういう事?
今日は他の女の子とヤる予定なんでしょ?」
「それは……
それは、昨日ユキ先輩に避けられたからもう嫌になって気晴らしにヤろうって……。
でも、やっぱりやめます!」
「なにそれ……」
「だから、僕は先輩の事が好きです!
こんなバカだけど中1の時からずっと好きなんです。
高校だって先輩と同じところに行くためにめちゃくちゃ努力しました。桜花高校って頭いいから。
大学だって僕も柊目指すつもりです。
とにかく、僕は先輩の事が好きなんです!」
ミナミ君の顔はほんの少し赤かった。
「……。
そんな言葉で私が信じると思う……?」
