
涙色遠恋
第1章 奇跡的な出逢い
『……で……
何日でしょう?』
『……2日!……
そのイケメンくんに密着してよ♪』
『……ええッ……
2日もですか?
私こんな格好だし、何も支度出来てないですよー!』
『大丈夫♪大丈夫♪今からお前ん家、
送ってやるから、
15分で支度しろ!
また駅まで送ってやるから♪』
『……チーフ……
なんだか楽しそうですね~』
……ほんと……
チーフはこんな時、他人事だ。
まあこんな事も、
慣れてる自分が居る。
『……あ……
じゃあ親に電話。』
『……ああ……
それならもうしたから♪大丈夫♪』
『……はい?……
またですか?
チーフ!
準備万端って訳
ですねー!』
『……ハハ……
ホラ、
急ぐぞ!』
『……ハイハイ……解りました。』
私はもう半分、
諦めていた。
---結奈Side---
私がこの雑誌編集の仕事を始めて、
2年が経つ---
チーフの突然の指令も2年も経つと、
さすがに慣れて来て居た。
それに元々、
好きな仕事だし、
やりがいもあるから♪♪
突然の指令も私は、苦じゃ無かった。
入社仕立ての頃、
雑誌の仕事に付けて貰えず、
雑用ばかりの日々の事を思えば……
……私は……
今最高に幸せだ!
---ただ---
せめて1日前に、
言ってくれたらとは思うけど---
それでも指名が、
入るのは、
私の仕事がその人に認められたと言う事なのだから---
……私は……
やっぱり幸せを、
感じて居た……
車の中でチーフと、軽く雑談してたら、やがて我が家に、
着いて居た。
