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愛され方の方程式

第3章 早すぎた夏

俺が本棚に本を戻しに行くと、なんかものすごいポージングをした金髪君が立っていた。

そいつを見つけた俺は
「し、失礼しました…」
とだけ言って去りたかった!だがしかし、

「おや?どうしたのかな君?あ、もしかして僕を見つけてしまったからわざわざ授業の始まる5分前に来てくれたのかな?ふふ」

… … … … … あ、こいつダルい奴だ。

「まぁ仕方ないよね。この僕の美しさの前じゃたとえ男であろうと虜になってしまうのだから。嗚呼、僕はなんて罪なおとkー」

「あ、本戻しに来ただけなんで。それじゃあ」

これ以上関わると絶対めんどい。戦略的撤退だ。

「ちょっとちょっと。待ちなよ。この僕を無視して帰ろうなんて、少し…いや、かなり頭が可笑しいんじゃないキミ?」

あぁもう捕まった! いや、ここは冷静に

「いえ、こないだレントゲン撮ってもらったばっかなんで、なんら問題はないです。はい」

何言ってんだ俺は!何故そこでレントゲンと言った!

「レン……。んん、やっぱりキミは少し変人のようだね。」

あ〜イライラが溜まっていくんじゃ〜( ^ω^## )

「ま、そんなキミでも僕は『愛』してあげよう」

ヤツが放った言葉が、俺の中に反響する。

「『愛』してあげる……だと?」

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