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愛され方の方程式

第1章   春の陽気

「え~とぉ、それじゃ新しいクスになったことだし、自己紹介でもしてもらおうかな?」

  。 。 。 。∑(゚Д゚ )!?

 クラスがざわめく。

 確かに、クラス替えもあり知らない顔のやつもいる。

 だがしかし!もう高校3年ですぜ、先生さん。こんな事に一体何の意味があるんですか?

 いっその事言ってしまおうかと思ったが、もうすでに1番目のやつがノリノリで始めていた。

「えーと、1番 荒木 アラタ です! イニシャルがAAなんでアスキーって呼ばれてました!あ、アスキーってのはアスキーアートの略みたいで――」

 しょっぱなからえらく饒舌な男の子がいらっしゃいましたこと。

 心の中で軽く嘲笑しながら、聞き流していた。

 そして、俺の番。

「...12番 XX野。数学が得意です。部活は入ってません。」

 よろしく、とも言わず俺は座った。遠くの席にいる奴らが何か言ってる。

(どうせ悪口だろうな。根暗ーとか感じ悪ーとか)

 だが俺は気にしない。もう慣れたからな。
 
 自己紹介は進んでいった。

「――――が好きです。よろしくお願いしまーす」

 最後の1人の自己紹介が終わり、黙っていた担任が喋りだした。

 まだ喋り足りねえのかよ...。



 

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