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愛され方の方程式

第1章   春の陽気

 俺は弁当を食う場所を探して歩いていた。
 
 すると後ろから肩を叩かれた。

振り向くと軽薄そうな男子が立っていた。

「やぁ、放送禁止君。」

 ...イラッ

「初めましてかな?今年から同じクラスになった 海山 ノリト です。」

 初対面の人間の名前を放送禁止などとぬかした目の前の男はそう名乗った。

「...何か?」

「いやいや~、僕も君の名前が聞こえなかったからさー。教えてほしいんだよね。」

 満面の笑みを浮かべながら海山はさっきの女子生徒と同じように名前を聞いてきた。

「僕もってことは、見ていたんだろ。だったらなんて言われるか分かっているはずだ。」

「うん、百も承知だよw。」

 ...イライラッ

「でもさー、教えてもらえないと君のことずっと 放送禁止、略して 放禁君 ってよばなくちゃいけないんだよねー。」

「呼ぶな、ってかなんだよ放禁って。なんかもう訳わかんねえぜ。」

「あははは!! 今の返し超面白!!やっぱ君面白いよ。」

 やばい、イライラが最頂点に達しそうだ。

 俺はもう相手をすることを辞め、その場から立ち去った。
 
 

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