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色にでにけり 恋

第11章 反省会

遥暉は上出の腕に顔を擦り寄せる。


言葉で説明しても分からない保坂に

遥暉を諦めさせるには

こうする他なかったということか。



いつも物静かで鷹揚とした遥暉が、

上出を巻き込んだ保坂や

自分自身に腹を立てたり、

上出のために感情的になり

知られたくない事情さえも

躊躇なく曝け出す激しさに

驚きを覚えながらも、



遥暉にとって自分が特別な

存在であるという陶酔が

上出をとらえた。



そして、胸が締め付けられるような

甘酸っぱいトキメキが広がるのを

感じた。



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