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色にでにけり 恋

第3章 障壁

聡の後について上出が今来た道を少し引き返し、渡り廊下に移動した。

聡が手すりに凭れて上出に振り返る。


「お邪魔でなかったかな?」

「入部の勧誘なので助かりました」

「水泳はもうしないの?」

「部活やってたら、勉強する暇ないですよ。通学時間半端ないですから」

「そうだね、いつも遥暉が世話になっているね」

「いいえ」

「毎日楽しそうに学校に通っているのは、上出君のおかげだね」

「学校が楽しいんでしょう」

「そうだね、藤蔭学園はいい学校だ」

「・・・・・・」

「・・・・・・」


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