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色にでにけり 恋

第8章 クラスメイト

「わかんねぇ、なんで他校生が勝負するんだ?

姫が直接勝負したらいい話しだろ?」

「姫が入部を断った理由が、その選手以外とは泳ぎたくない、ってことらしいぜ。」

「意味深だな。」

「・・・・・・。」


少しの沈黙の後、誰かがネガティブな発言を打ち消し話が再開した。


「・・・た、只の口実だろう。」

「そ、そうだよなぁ・・・。」

「姫だってブランクあるだろうに、保坂さんはどうして執着するんだ?」

「保坂さん、最近伸び悩んでて姫の泳法を取り込みたいらしいんだ。」

「ええっ?!チームのためじゃないのか。」

「勉強だけじゃ足りないってかっ!?
どこまでって感じだな。」


皆、保坂に対して呆れ、遥暉の憔悴を見るにつけ遣り切れないというような表情のクラスメイト達。



「あの、その話詳しく聞かせてくれないかな。」


「--!!」


声の主に振り向いた瞬間声にならない悲鳴とともに、凍りついた。





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