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色にでにけり 恋

第8章 クラスメイト

この春、編入してきたとてつもなく綺麗なクラスメイトが、何とも悩ましい溜息をつく。



本人が稀有な存在な上に、この編入生の元には学園の人気ある先輩方が度々訪れる。


それは自分たちにとっても先輩達を拝めるチャンスでもある。


特にこの数日はこの麗人の様子がおかしいと、
休み時間毎に入れ替わり立ち替わり誰かが顔を出す。


とても彼等の不興を買う勇気ある強者はいない。


ここで優しく声をかければ親密度が上がるかも・・・と、妄想しながらも紳士協定によって誰もが遠巻きに見守っていた。



「やっぱり、勝負の事が原因じゃないのか。」

「うちのプールで勝負するらしいぜ。」

「保坂さんも、姫に世話になっててひどい話だよな。」

「姫には内緒らしいぜ。」

「相手は2年近くブランクあるんだろ。」

「と言うことは、ほぼ保坂さんの勝ち?」

「ああ、姫が水泳部に入るっことになる。」

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