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色にでにけり 恋

第10章 決着



騒ぎを聞きつけ、遥暉を学校まで送って来ていた兄聡が駆け寄って来た。


「遥暉、発作か?」


遥暉は黙って頷いた。


左足がガタガタ痙攣している。


「ターンの途中でプールの壁に激突したので、肩、腰、背中もぶつけていると思います。」


上出は聡に報告する。


「上出君か、ありがとう。遥暉、病院に行こうか。」


遥暉が聡の袖を引っ張って首を横に振った。


「上出先輩の勝負を見たい。」


聡はため息をついて確認した。

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