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momo

第2章 その場所は

「保護犬カフェ...?」

キッチンの方から出て来てわたしの質問に答えてくれたのはベリーショートがよく似合う可愛いひとだった。



「飼育放棄とか、あるでしょ?そういう、人間からひどい扱いを受けた子が多いの。ここにいる子。」

「そんな...」

「だから、見た目はいろんな子がいるかもしれない。でもみんな本当に可愛いし、人間を許してくれてはいないかもしれないけど、明るく私達に笑いかけてくれる。一緒にいて私達のほうが救われてるっていつも感じるの...。」



そう言ったその女性はとても切なそうで、胸が痛くなる。



「あ!自己紹介!忘れてました!私一応ここの店長で、律子って言います。モモよりは下だけどね。」



そう言ってカラカラと笑った律子さんが私は一発で好きになった。



ここはきっと私にとって大切な場所になる。

そう感じた。



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