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恋してキスして抱きしめて

第11章 だって、もう止まらないの

………………………………………………


きゅうって……そんなもんじゃない。


もっと大きな力で、鷲掴みにされたような


一瞬で潰されてしまったような


とにかく、あたしの心臓は完全に機能を失ってしまったみたい。



「はい、入って~」

「……お、お邪魔します……」



放心した体を、半ばユーリさんに預けるようにして


5分も経たないうちに着いた気がする。


コンクリート壁の、5階建てのモダンなマンション。



「真っ直ぐ進んだ部屋がリビングだから」

「……は、はい……」

「あ、寝室も兼ねてるからベッドもあるよ」

「…………!!」



ベ、ベベベベッド……!!


って、お、落ち着かなきゃ……!


1人暮らしだし、部屋がひとつなのは当たり前で


それ以前に誰だってお布団に寝るわけで……


だからベッドがあるのも、普通なんだってば……!

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