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恋してキスして抱きしめて

第11章 だって、もう止まらないの

「ちーちゃん、反応しすぎ~~♪」



革靴を脱いだユーリさんはそう言って笑うと


廊下のすぐ右側にあるドアを開けた。



「俺のカバンと君のバッグ持って、先に行ってて」

「……えっ?……」

「炎天下の中、夕方まで外回りしてたんだ。
汗かいてるから、先に風呂入ってくる」



あ、バスルーム……///


ユーリさんはもう一度ニッコリ笑うと、そのままドアを閉めた。



「そうだ、営業職って言ってた……」



大学はもう夏休みに入ったから、あたしは家に居る事が多いけど


社会人のユーリさんは、当然ながら朝から夜まで働いてるのよね……


明日も、そして土日も仕事なのに



「…………」



あたし、今更ながら


かなり迷惑な行動をしてるんだ………


ドキドキしていた胸が、途端にずうぅんって沈む。


あとでちゃんと謝ろう……


大きく深呼吸をして、お部屋のドアを開けた。

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