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恋してキスして抱きしめて

第11章 だって、もう止まらないの

「……お洒落なお部屋……」



黒と、グレーと、白。


3色でセンス良く統一された家具の他に、無駄なものは一切無くて


だけど、天井まで続く壁面収納には、びっしりと本が並べられていた。


そのほとんどが参考書やビジネス書。


……あ、パパの書斎にあるのと同じ専門書も、シリーズで揃ってる。




ソファーは無くて、大きなビーズクッションが1つあるだけだったから


……反対側の、ベッドとローテーブルの隙間に座った。




“ 教育係、完全放棄するからそのつもりで ”




………ユーリさん。


あたし、子供じゃないからちゃんと分かってます。


この部屋にあるのと同じくらい、あたしの部屋にも本棚があって


今まで数え切れないくらい、沢山の恋愛小説を読んできたから


経験は無いけど、生意気ながら知識はあるんです。



男の人の家に行くということ


お泊りするために、友達を利用するということ


………キスしたり、抱きしめたりする先に


もっと近付く方法があるということ………

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