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恋してキスして抱きしめて

第12章 寸止め、悶絶、もう夢中

「「……………」」


………あ?


俺、今……勢いに任せて何を………



「……ユ、ユーリ……」



ベッドに押し付けた両手の間で


大きく見開いたその瞳が、みるみるうちに潤んでいく。



「あ、あの……」

「……今の、聞こえた?」

「え!?」

「……俺、声に出てた?」

「は、ははははい……!///」



千夏はビームでも発しそうなくらい、キラキラした目で俺を見つめると


その小さな両手を上に伸ばして、そっと俺の頬に触れた。




「……あたしの心臓、大変なことになっています……
破裂してしまいそうです」


「………!」


「す、好きになってくれたって……
本当ですか……?」




“ ユーリ、心の声が出てるぞ ”



大学時代、俺は仲間からいつもそう突っ込まれていた。


自分ではそんなつもりはねぇのに


気心知れたそいつらの前では、喜怒哀楽が高ぶるとすぐ言葉にしちまうらしい。


つっても、それは大人に成りきれない学生の頃だけであって


今となってそんな失態をするわけ………


ねぇのに………

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