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「……ちーちゃん」



包まれた手から滑り落ちるように、俺は千夏の上に倒れた。


その細い体が潰れないように、沈まないように意識しながらも


言葉にしたことによって、ハッキリと自分の中から想いが溢れてきて


……抱きしめる手に、自然と力が入ってしまう。




「本当だよ」


「………！！」


「俺の心臓も、たった今爆発したわ」



……どこかにカメラが仕掛けられてるわけじゃねーよな？


全てがドッキリで、騙されてるんじゃないかと思うくらい


なぜいきなりこんな究極な局面を迎えたのか、自分でももう分からねぇ。




………だけど


あの頃のように、自分に……


ありのままの自分の心に、素直になってもいいですか？




って、誰に聞いてんだって話だけど


今俺の腕の中にいるこの温もりを、愛おしいと想う気持ち


……隠すことも、誤魔化すことも、もうできそうにないんだ。




「好き」


「…………っ」


「好きだよ、千夏。

こんなに俺を夢中にさせたんだから、ちゃんと責任取れよな」