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「う～～ん。
謎が多くてよく分からないけどさ～」



あたしが一通り話終わると、トレードマークの短いポニーテールを揺らして


陽菜ちゃんは考え込むようにして、頭をポリポリと掻いた。



「怖い顔してたのは見たけど、会話は聞こえなかったんだよね？」

「……うん。
彼女さんの方は……なんとなく悲しそうで、何かをユーリさんに言ってたけど……」

「ふーん……」



陽菜ちゃんはそう呟いて、しばらく沈黙していたけど


もう一度あたしの手を握って、じっと見つめてきた。



「あのね、千夏。

私はユーリさんがどんな人か知らないし

その彼と元カノが、千夏がいない所でなぜ逢ってるのかも当然分からないよ。

その上で、勝手な事言うけど聞いてくれる？」


「……う、うん……？」



陽菜ちゃんが珍しく真剣な表情をしているから、背筋をピンと伸ばす。