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恋してキスして抱きしめて

第16章 俺は、ここにいる

「陽菜とお前、ハタチにしては背が小っこくて似てるのな」

「……えっ!?」

「俺、一緒にいた水泳部の女子達からも、 “ イケメン ” 認定もらっちゃった♡」



ユ、ユーリさんの口から陽菜ちゃんの名前が……!!


頭が真っ白で、軽くパニックを起こしているけど


今、あたしがユーリさんのお部屋にいるのは明らかで


あたしの目の前に、その愛しい笑顔があるのも、夢なんかじゃなくて………



「ちーちゃん」



頭からタオルを取って、ユーリさんの手があたしの頬に触れた。



「陽菜がパパに許可をもらってくれて

俺は陽菜から許可をもらって

お前を、フライングでお持ち帰りしたんだ」


「………っ」


「………逢いたかったよ」



頬を引き寄せられて


ふわっと優しい香りが広がって


ユーリさんの唇が、あたしの唇に重なる。



「……ん……っ」



……まだ、半分も頭の中が整理できていないけど


触れるか触れないかのキスで


あたしの中から、沢山の想いが溢れてきてしまう。

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