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恋してキスして抱きしめて

第16章 俺は、ここにいる

「どうしてそんなに、可愛いの?」



ユーリさんは笑いながら、胡坐をかいた膝の上にあたしを乗せる。



「ちーちゃんにそんな風に言われたら
俺、我慢できなくなっちゃうじゃん」

「………っ」



ドキッと心臓が鳴る。


男の人なのに、全身から色気が溢れ出ていて


ユーリさんの瞳がすっごくセクシーで、吸い込まれてしまいそうで


もっと体を近付けようとすると……



「今夜は早く寝ような。
明日、午前中にはここ出るからね」

「………!」

「こう見えて、ちゃんとデートのプラン決めてあるんだよ」



ユーリさんは笑顔であたしの髪を撫でる。


……明日の、デート……


そうだ、明日は1日中一緒に過ごせるんだ。


健全なお付き合いをしないとねって、先週電話で言ってくれて……



「風呂入ってきな。
タオルとか適当に使っていいから」

「………っ」



一緒にいられるだけで嬉しい。


デートできる明日が、楽しみで仕方ない。


………だけど………

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