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恋してキスして抱きしめて

第22章 青春フルスロットル


「…………」



……あ、頭大丈夫ですか元委員長……


青春の象徴って……


ストイックな毎日のせいで、ネジがぶっ飛んでんじゃねぇの?


……意味不明な寒いセリフによって、心も体も完全に固まった俺。


宙に浮いたまま、成す術も無く運ばれる。



「もう少しで目的地だ」



………並木道を曲がり、噴水広場を抜けた所で


そいつは再び笑いながら、ポケットから携帯を取り出した。



「ユーリ、耳澄ましてみろよ」

「…………!」

「聞こえてきただろ」



………右側には、学食と図書室が入っている1号館


左側には、法学部と経済学部が連なる2号館


その2棟の間に続く、緩やかな坂道を降りた先に



………後夜祭のメインステージが設置された


400メートルトラックの、陸上競技場が姿を現した。



………そこには………

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