恋してキスして抱きしめて
第22章 青春フルスロットル
「~~~~~!!!」
突然、派手な電飾の光と共に
ものすごい歓声と熱気が、俺の全身に押し寄せてきた。
広大なキャンパスの中でも、1番広いスペースのこの場所で
立派な屋外ステージ上で、野外ライブが行われている。
「もしもーし!! 蓮ー!?
着いたぜ、今観客の1番後ろ!」
「…………」
「指示通り連れてきた……って何~~!?
周りがうるさくて聞こえないからもう1回言って!」
「…………」
「……あぁ、平気平気!
今、隣りで放心してっから」
………元委員長が携帯で状況説明をした通り
既に元アメフト部が手を離したにも拘らず、俺はフリーズしたまま動けない。
「……な、なにやってんの、あいつ……」
何百人という数の学生達が、ジャンプしたり手を叩いたりして騒いでいる。
そいつらの全ての視線が、向けられたその先に………