
短編集。
第1章 誘拐犯×お姫様
『昨夜、誘拐された7歳の〇〇くんが自宅に戻ってきたとの連絡がありました。警察が調査を、おこなったのですが犯人の手がかりは見つからず、〇〇くんは犯人のことを口にしませんでした。』
最近、騒がれている誘拐犯。
誘拐された子供達は、みんな口を揃えて悪い人じゃないというらしい。
子供達の体には、傷ゎいっさいなくお風呂やご飯お菓子生活に不自由はなく。
犯人は、大金を要求するだけだと言っていた。
僕も、拐われちゃったりするのかなぁ?
とか、ちょっと期待する僕。
僕は、裕福な家庭に育ち。何不自由なく育った。
だから、ちょっとだけドキドキする生活を送りたいなとか思っちゃったり?
「美雨ー。学校の時間よー、車が待ってるわよ。おりてらっしゃーい。」
「はぁーい」
あ。いい忘れてた、僕の名前は美雨(みう)。
名前の由来は美しく育ち、雨のように皆に恵みを与えて欲しいということらしい。
ガチャッ
「おぼっちゃま、どうぞお乗りください。」
また、いつもと変わらない毎日が始まる。
神様、どうか誘拐犯が僕を拐ってくれますように。
僕は、神に祈りを捧げた。
