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短編集。

第3章 純粋くん×遊び人




高1から今までずーっと好きだった人。
その人に告白をしようと思って呼び出した。


「どうしたん?ゆう」


ゆうとは、俺のこと。
優しく微笑みかけてくれる君の顔が好き。


「…んー、と。あの…さ」


言葉に詰まる俺を、焦らすこともなく待ってくれる君の優しさが好き。


「どーしたん?ゆっくりでええで?
ゆーっくり、話してみ?急がなくてええから」


君の、話し方も声も全部が好き。


「俺…さ、一年の時からお前のこと好きだったんだ。
こんなこと言われても困るかもだけど。
どんなやつと付き合っても、お前が頭から離れなくて
でも、お前には彼女だっていたし。
しかも俺、男だしさ。
でも、お前を見れば見るほど胸が苦しくなってさ
嫉妬までするし。勝手に好きになったぶんざいで
でも、お前のこと好きって気持ち伝えたくて
ごたごたになってごめん。
よかったら、付き合ってくれない?」


言いたいことがありすぎて。
言葉がゴタゴタになっちゃった。

どーやら驚いてるご様子。


「ほんまに言うとんの?」

「うん、本当。好きなんだ、ごめん」


またまた、おめめをパチクリさせる。


「んー、と。ごめんな?
今は、俺まだ彼女とかいらんし。
自由にフリー満喫したいねん。
やから、ごめん。
えーっと、別にゆうが男だからとかやないで?
だから、落ち込まんでな??」

「いや、大丈夫!
気持ち伝えられただけでよかったし!

ごめんな!ほんと、迷惑かけて!!
じゃ、ばいばい!」


しょーじき、大丈夫と思ってても
どこかで期待してて。すごい、辛かった。
だから、その場から逃げ出した。


「はは…俺バカじゃん。
ちょっと、周りより特別扱いだからって
それゎただたんにあいつが
俺のこと親友って思ってるからだろ?
なんで、わかってんのに期待すんだよ!」


ゴンッ!!


イライラして壁殴って。
馬鹿みたいに泣いて。あいつになんか出会わなきゃ良かった


「なぁに、泣いてんの?ゆーちゃんっ♪」


と、後ろで声がして振り返る。


「…」

「え?うそ。ガチめに泣いてんの?」


と、俺の横に座って心配そうにみてくるこいつ。


「なんかあったの?言ってみ??」


そう言って、優しく抱きしめてくれた。
俺は、その優しさに甘えてさっきのことを話した。



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