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白の歌姫

第1章 ひとり

朝。
日の光が音楽室に優しく入り込む。
中庭には登校してきた学生が、一限の授業まで寛いでいる。

ここは都内の芸術学校で主に音楽系の学生が通っている。
小さな音楽室が無数にあり、少人数で先生について音楽を学ぶ。

音楽室はきちんと防音になっており、窓や扉を開けない限り無音の世界だ。


彼女、三波梨杏(みなみりな)は張り出し窓に座り楽譜を眺めている。

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