
君模様
第2章 君空
日が傾きだした頃、あたしたちは高橋家についた。
ピーガシャッ
カードキーをかざして、鍵をあける。
「おぉー、かっこいい!!」
隣でショーゴが感嘆を漏らす。
「お邪魔します」
ショーゴが、呟いた。
「だから、誰もいないって」
「いーだろー??人んちにお邪魔するんだから」
案外、律儀なやつ。
外見では見つけられないショーゴに内心笑っていた。
「どーぞ」
と、あたしの部屋をあける。
「おー、めっちゃキレイぢゃんか!!」
「一応、女の子ですから」
「ですよねーww」
なんて会話をしながら、椅子へ促す。
「はぃ、ケータイだして??」
「…はぃ、どーぞ」
ピコピコパコ、ピコピコピコパコパコ
驚くべき速さで、ケータイのボタンを打つ。
「速くね!?」
「当たり前だろー、俺様を誰だと思ってんだよ」
それから、数分して
「かんせー!! はいっ、そーしん!!」
「え??ちょっ、まっ、って、え??」
「ブラックメール完成、送信済!!」
(ぇー!!)
ちょっと、まって??
「……返して、ケータイ返して!!」
ショーゴの手から、ケータイをとろうとする。
と、手がすべって…
ショーゴを後ろのベットへ押し倒してしまった…
…挙げ句には、自分もたおれこむ。
(体制的に、ちょっとヤバイッ//)
「「……」」
しばらくその体制のまま沈黙が続く。
