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君模様

第2章 君空



とっさに、ショーゴはあたしのケータイを持つ。

誰かに電話をしているようだった。
なんで、あたしのケータイからかけてるのかわかんなかった。

ただ、ショーゴの言葉の意味が理解できなくて…

「あっ、もしもしー」
電話の相手が出たみたい。

次の瞬間、あたしはショーゴの言葉に驚いた。
「ー鷹島??」


………え、誰にかけてるの??
今何て言ったの??

(鷹島くん!?)

あたしは、ひとつの結論にたどり着いた。


ショーゴは、奴は鷹島くんに電話を掛けたんだ。

でも、なぜそんなことをするのかわからなかった。


【----------んだょ、】
ケータイから、ものすごい音量の声が聞こえる。

あたしのケータイの、音量は一番低いはず…

(なんで、こんなに声が聞こえるの??)

「うるせーって、そんな大声出さなくても聞こえてるよ」
ショーゴがそーいった。

しかし、なんて会話をしてるかまでは聞こえない。

と最後にショーゴは
「-----の、2-8-5」

と、あたしの家の住所を言って…

ケータイを耳からはなした。

「今から、あいつ来るって」

(え……??)
気づいてるはずなのに…あたしは聞いた。
「あいつって誰…??」

「鷹島」

当たり前のように言う、ショーゴ。
その言葉は、あたしに向けられたものだったが
ひどく遠くの方の声に聞こえた。

頭が回らない。
(どういうこと??)


《ピンポーン》
インターホンがなった。

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