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君模様

第2章 君空



(…だれ??)
「おっ、鷹島かな。はえーなあいつ」


(…………ぇ??)

「ショーゴ電話でなに言ったの!?鷹島くんに」

あたしの声を無視して窓を開ける、ショーゴ。
「おぅ、入れ。開いてるから」
と、叫んだ。
「ちょっと、あたしのはなしもきいてよ」
「……んだよ。うっせーな。」
(んだよ、ぢゃなくて)
ドンドンドンッ
階段をものすごい勢いでのぼる音。
「俺がルナの部屋にふたりでいるっていっただけ」

(………??)
「それだけ「バンッ」
あたしの言葉は、ドアの開ける音に遮られた。

「ショーゴっ!!……ハァハァ、ルナから…はな…れて!!」
そこにいたのは、ものすごく息を切らした鷹島くんだった。

そう言うと、鷹島くんはあたしに近づいてきて…
グイッ
と、ショーゴからはなした。


「なんだよ、鷹島。そんなに焦ってきちゃって」


「だって、ショーゴがっ……あんなこと……いうからだろっ!!」


(あんなことって??)

「ほら、とりあえず出てって」

((え……??))
このときほど、ショーゴの心の声がハモったときはない。

「「ぇ…………??」」

「はぃ、ショーゴは出てって」
と、鷹島くんは無理やりショーゴを部屋のそとへ追い出した。

「「………………」」
二人を、沈黙が包む。

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