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君模様

第4章 君過去


ケータイの画面には、前までなら見ただけで幸せになれた…君の名前。
<鷹島 壮太>
ピッ
あたしは、きった。

なぜかって??
今でたら、あたしの弱いとこが…見られてしまうから。
あたしは、こんな女ぢゃない。
あたしは、こんなんぢゃ傷つかない。
とでも、思っていたのだろう。


すると、また光るケータイ。
<鷹島壮太>
ピッ

しかし、また光る。


そんなことを、何回繰り返しただろうか。

「…なによ」
あたしは、出てしまった。
この、繰り返しが面倒くさくなったのもそうだけど…
心のどこかでは、見つけてもらいたかった。
こんなに、苦しいんだと助けてほしかった。

「ハァハァハァ…ょかっ…た。…ゃっと…でた…」
すごく息が上がってるようで。

「ちょっ…と、まっ…てて…」
といって、電話越しからでも聞こえる深呼吸。

「ハァー…っと、今どこいる??」

言うわけないぢゃん。

無言のあたしに

「…大丈夫??危ないよ、夜道にルナひ
とりぢゃ」

「…ぁたしは、大丈夫。…まゆみちゃんだっけ??あの、かわいい子でも送っていきなよ」

つい、可愛いげないことを言う。
ほんと、こんなあたしが大嫌い。


ほんとは、今すぐにでも会いたいのに、
ほんとは、今すぐだきしめてほしいのに、
ほんとは、うれしいのに、


「あいつとは、そんなんぢゃないよ」

壮太はうそをついてる。
というより、今のあたしには、それが真実であってもきっと信じれない。

「ねぇ…あたしのこと好きだった??」
「…なにいってんの??」
「聞いてるの、答えてよ」
「好きだよ、なぁなんだ「あたしは、好きだよ。今も、苦しいくらい好き」
「だったら「だから、もうおしまい」

全ての言葉を遮り、あたしの口からでた言葉。
その時の声は、ひどく冷たかった。

「なんでだよ、好きって「好きだけぢゃ、だめなの」

「まだ、まゆみのこと引きずってんのか??だから、それは違うって」
「あの女は関係ない、壮太も悪くない。あたしの、問題」
「なぁ、ちょっと待てよ」
「ごめんね、ばいばい」
「ぉい、まって」
ピッ

壮太の言葉を遮りきった。
辺りには、ケータイから発せられる悲しい機械音が響いていた。

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