テキストサイズ

ラブトーク

第5章 言葉のナイフ

「きえろよ」

教室をでようとしたときだった。
トモカにはその言葉がはっきり聞こえた。
そしてそれが自分にむけられて
突き刺された言葉だとすぐに理解した。

「トモカどしたのー?お手洗いはー?」
廊下の向こうでリサが呼んでいる。
早くいかなきゃ。
「いまいくー!」

リサは走ってきたトモカの顔色が
悪いことに気づいた。
「トモカ?顔色が…」
「へーきだよ!はやくお手洗いいこー!」
リサの言葉をさえぎり、笑顔をつくった。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ