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とある隠れ女の奮闘記

第1章 日常に薔薇の華



って言っても、
兄ちゃんは家から高校が遠すぎて高校の最寄り駅付近の分譲マンションに一人暮らししてるし、
土曜日もあんまり帰って来ないし
両親は永遠の新婚旅行っ、


つまり


乙女ゲーやりたい放題っ



「那希、そろそろ起きなさい?」


なんて部屋に来られる事も……

ナッシング、へい!!

にしても今のは妙にリアルな声だった。

それに凄く艶っぽくてまさに理想のオレサマ的な……今人気絶の真城さまみたいな。



いやん、私の妄想力磨きがかかった?
よしそいじゃあ、乙女ゲーを再開――









「那希、そんなにオレに襲われたい?」



…………へ?




「ふぅうえええ!!?」





そこにいたのは。
そこにいたのは…………


髪は金髪セミロング丈位の、
とんでもないイケメンだった。
しかもそれは




「真城さまぁっ?!」


先程頭に浮かんだ我が癒しの彼だったのである。

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