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アクマにアソコを貸しました

第6章 ロスタイム上等じゃないですか

身体が怠い。目が覚めると同時にそう思った。

何か怠くなるような事したっけ…


考えようと身動ぎすると
「あ痛っ」
肩が痛い。「年齢的なものだろ」そう言われる程の年齢じゃないし!

「だって動きが婆さんみたいだぞ。たしか齢350歳の魔女がそんな動きだったな」


!!!

「年齢的なものだろ」って言ったのは脳内ボイスじゃなくてお前かー!

「350歳って…失礼ね!
ちょっと身体がダルいだけ、あいだだだ…」

節々も痛い。

ベッドでのたうつ私を腕組みして見下ろすケィシは、しかめっ面で片眉を上げている。そんな表情でもイケメンさは目減りしないのが羨ましい。


その時ドアの向こうからひょいと顔を覗かせたマソォは、ネクタイを結ぶ最中だった。

「おはよ〜梓穏、遅刻するよ」

ふわっと笑うマソォの雰囲気は、見た目だけはよく似たケィシと真逆だ。

「マソォ、おはよ。身体がダルいって言ったら、朝からケィシが苛めるの。何か運動したっけなぁ…しかも、肩が痛くて。でも全然覚えてないんだよね…」

マソォは目を丸くして手を止めると、チラリとケィシを見た。ケィシは見られているのが分かってるだろうに、無反応に徹している。

…何よ、ケィシのせいなの?

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